東日本大震災から6年 過去の教訓から学び、備え、減災につなげるために

2011年3月11日(金)に発生した東日本大震災から今日で6年が経ちました。アカデミック・リソース・ガイド株式会社(ARG、以下弊社)のスタッフ一同、被害に遭われたみなさまに心からお見舞い申し上げます。

弊社代表の岡本は、東日本大震災直後から図書館や美術館、博物館、公民館の被災・救援情報サイト「saveMLAK(http://savemlak.jp/)」を立ち上げ、被災地域の各施設の被災情報を集め、必要とされている情報を発信してきました。またsaveMLAKの有志のメンバーが現場に入り、南三陸町図書館移転作業支援、名取市どんぐり・アンみんなの図書室開館準備支援等を行ってきました。

岡本は東北3県での移動図書館を通じた支援を行っている公益社団法人シャンティ国際ボランティア会(SVA)の専門アドバイザーを務め、図書館運営等についての助言を行っています。また弊社スタッフの鎌倉幸子は前職SVAの職員として、2011年4月より現場入りし、図書館が壊滅的な被害を受けた岩手県で図書館が復旧するまでの支援として「いわてを走る!移動図書館プロジェクト(http://sva.or.jp/tohoku/)」の立ち上げや運営を行っていた経験を有しています。

震災から6年が経ちますが東北の図書館はまだ復興に向けて動いている最中です。弊社が支援をしている宮城県気仙沼市、名取市、福島県須賀川市の図書館は2018年の開館に向けて建設作業が進められています。開館後、震災を体験した市民のみなさんが集い、学び、くつろげる場になるように引き続き全力で業務に携わってまいります。

今年度は日本ジャーナリスト教育センター(JCEJ)の東北ローカルジャーナリスト育成プロジェクト(http://jcej.info/tohoku/)として行われた講座で岡本と鎌倉が講師を務め、東北の人たちが情報を伝える力をつけるためのお手伝いをさせていただきました。東北の復興のため、様々な形で支援をしてまいります。

近年は地震だけではなく、台風、雪害、噴火等の自然災害が日本を襲っています。戦前活躍した物理学者で随筆家でもあった寺田寅彦は「天災は忘れた頃にやってくる」という言葉を残しましたが、「天災はいつでもやってくるもの」になっている気がしてなりません。

天災は必ず起こることを前提とし、過去の教訓から学び、備えることで、減災につなげていく必要があります。そこで昨年4月の熊本地震を受けてオープンアクセス化を図った、ライブラリー・リソース・ガイド第6号「図書館と震災」特集号を希望のある図書館へ寄贈いたします。先着順にて受け付けし、予定数に達し次第締め切ります。

▽ライブラリー・リソース・ガイド第6号の寄贈については、以下のページをご覧ください

https://www.facebook.com/LRGjp/posts/1092009710903232

弊社代表の岡本真は、2017年3月に設立された一般社団法人減災ラボ(https://www.gensai-lab.com/)の理事を務めることになりました。減災ラボは実践的かつ主体的な防災・減災教育の普及に関する活動を行うために設立された団体です。公共施設づくりの支援の中に減災・防災についての視点もお伝えしていきたいと考えています。

※写真は建設が始った宮城県の名取市図書館です。